高校入試に向けての心構えと受験のコツ

公立入試は私立高校の発表が終わってから約1ヵ月あまりで実施されます。この期間どのように勉強の計画を立てるかを少しまとめてみました。
まず、公立高校の入試問題の昨年の問題を解いてみましょう。
 受験生の中には、入試問題に取り組んでも解けなくて自信を失うことがいやでなかなか入試問題に取り組む気になれない人も多くいるのではないでしょうか。でも、大切なことは自分の現状の実力を知ることです。だから、できるかできないは横において自分がどの科目、あるいはどの単元が苦手かを把握することから始めましょう。時間を決めてやることも大事です。ついつい、もう少しと思い時間オーバーになりがちですが、目覚まし時計などを用意して時間内にやる練習をしてください。特に公立高校の数学は難しいので時間配分が重要です。
理科、社会は得意分野から完璧にしていきましょう。
 公立高校入試の合否を握るのは理科と社会がどれだけ当日できたかによると思います。そしてこの2科目があまり得意でない人はどこから手をつけたらいいのかわからないとの声をよく聞きます。理科は第2分野での暗記事項が多いので、まず第2分野から取り組んでみてください。社会は意外と公民は範囲がそんなに多くないので言葉を覚えたら解ける確率が高くなります。あとは、歴史か地理かは自分が覚えやすい方から勉強していけばいいと思います。そして、この2科目に関しては、たとえば、一問一答集の基礎的なものでも入試対策問題集でもいいですが、同じ問題集を何度もやり直してください。暗記事項が多いので一度覚えても、1週間もすると忘れてしまうこともあるので定期的に取り組み、問題集のどの問題もすぐに答えを言えるくらいまですると自分に自信がついてきます。
英語は長文を毎日読みこんでいきましょう。
 過去問題を見たらわかるように英語はほとんどが長文です。そのためには長文に慣れるために毎日、30分でもいいから、易から難とステップになっている長文問題集に取り組み苦手意識を取り除きましょう。日本語訳がわからない場合は解答の全訳を見ながらでもいいから内容をきちんと理解するようにしていきましょう。
数学は点数がとれる単元を鍛錬しましょう。
 公立高校の数学の問題においては、数学が苦手な人は取れる問題の選択がキーポイントです。まず、前半の計算問題は絶対落とさない。あとは、方程式、確率、関数図形の中で、比較的自分が取り組みやすい単元の問題をいろいろやってみることです。数学の問題も要は慣れです。いろいろなパターンの問題に取り組んでいるうちにだんだんスピードも速くなってきます。だから同じ問題を最低、2~3回は自分がわかるようになるまで解いてみてください。そのときの問題集は解答が詳しく載っている問題集を選ぶことです。
国語は過去問題を活用しましょう。
 国語は何をやったらいいのかわからないと言う人はまず、過去問題をていねいに取り組むことから始めましょう。そして、古文が苦手なら古文だけのできるだけ薄い問題集を選んで取り組んでみましょう。
学校の学年末テストの問題を活用しましょう。
 2月末に学年末テストがあり、公立を受験する人はどうしても入試のほうに気持ちが向いてしまいがちです。ただ、学年末は公立入試を考慮して問題が作成されているので、充分テスト勉強ができなかった人も学年末の問題をもう一度解いてみることをおすすめします。
2週間前になったらもう一度、過去問題に取り組んでみましょう。
 入試問題は過去5年間が掲載されています。せめて3年間は、しっかり取り組んでみてください。そして、この時点でどの科目ごとにどの単元が弱いのかを確認して、弱い単元は今までやってきた問題集の中からもう一度やり直してみてください。新しい問題集をするより効果的です。このときに焦らないようにすることです。こんなに頑張っているのに思うように点数が取れないとショックになるときもあるかもしれませんが、学力は比例のグラフのように一直線に伸びるのではなく、ある期間は横ばいでその期間を過ぎるとふっとわかるようになるものです。例えると階段のように伸びていくのでピークは受験当日と自分を励まし乗り越えていきましょう。
1週間前からは夜型から朝型に切り替えましょう。
 受験は、あたり前のことですが朝から実施されます。ですから、それに合わせて勉強スタイルも朝型に切り替えていきましょう。夜遅くまで勉強して朝、起きられなかったり、ぼーっとしていては実力を出しきることができません。風邪などの体調管理も含めて、自分が受験に合わせることを心がけましょう。
自分が高校生になったときのことをイメージ・シミュレーションしてみましょう。
 勉強をしていて、合格しなかったらどうしようと不安や焦りでいらいらすることは誰でもあります。そんなときは自分が受験する高校に入学してからのことを心に描いてみましょう。クラブ活動はどうするか、どんな友達を作りたいか等をイメージして、どうしてもこの高校で勉強したいと強く願うことも必要です。勉強は自分が頑張った分だけ努力という財産として残ります。越えられないハードルは来ないと信じて、自分の弱さとも向き合っていきましょう。