人は必ず成長する存在-4

人は必ず成長する存在-4
 このように、何度とないE子さんとの関わりを続けることで、当初は「私、文章力がない」と言っていたE子さんでしたが、この3年間、勉強と共に、先に書いたように心を心で掴むシート(自分自身のこころの「つぶやき」の言葉や情動を客観的に掴むメソッド)への取り組みや、私に自分の気持ちを伝えることで、自分がいかに「できなきゃだめ」と「つぶやき」すぐに諦めてしまうことに気づいていきました。
そして、その気持ちにストップをかけ最後まで挑戦する歩みを、たとえば学校の海外ホームステイでの経験の中で挑戦し、その体験を報告するレポートの中で以前の自分とその「つぶやき」を見つけてからどう変わったかを意識的に書くようにしてもらいました。
 自分が変わる挑戦であると同時に、彼女が自分の良い所も足りない所も受けとめるようになっていく歩みでもありました。
 何よりも彼女自身が「私、昔は自分が何を考えているかなんてわからなかったけど、今は自分のことが見つめられるようになった。この塾に通ってよかった」と言ってくれました。
 そして、今回の大学入試の中心は小論文でした。テストの3日前、彼女と一緒に大学の過去問題の小論文に取り組みました。一つ一つのテーマに取り組む彼女の姿は、緊張感や不安感はあるものの以前のような過度の動揺もなく、「やるだけやって、結果は二の次」といったすがすがしさがありました。
(つづく)