小学生の時にしかできない授業とは

小学生の時にしかできない授業とは

当塾では、夏期講習中に小学生を対象に社会で今起こっている出来事を小学生用にわかりやすくまとめた記事を中心に考える授業―生きた社会の時間を持つようにしてみました。
ある日は、10年後の世界の人口はどうなるかー今中国が世界第1位ですが10年後にはインドが世界第1位になる可能性があることを伝えました。そして、人口ピラミッドの図を見せました。5年生は、その図を食い入るように見つめ、自分たちが大人になった時の社会を想像することができました。
また、ある時は、自動販売機は大震災後の今、節電ということから考えて必要かどうかを賛成派と反対派に分かれて話し合いをしました。
どの子も真剣に考え、大人の私たちでは考えられないようなアイデアを出してくれました。
そして、一人ひとりが「こんな授業をしてほしい」と言うようになりました。その思いを受けて9月からもこの授業の流れを継続しています。そして、社会のことをより理解するためには、基本的な知識―たとえば、日本の都道府県を覚えることや世界の国々の名前を知ることが大切なことも伝えることができました。今までのように暗記事項として都道府県や県庁所在地を覚えなければならないから、東北地方の県名を覚えることは東北大震災のこととつながっていること、今も被災地で大変な生活を余儀なくされている方々への思いをはせることもできるようになりました。

小学生の時から、現実の社会に目を向けることがどれほど子どもたちにとっては新鮮であり、どの子ももっと知りたいと思っていることがわかりました。東北大震災以後、日本復興を担うのはまさに今の小学生や中学生、そして高校生の一人ひとりであると思います。響ゼミナールはこれからも広い意味で、勉強とは大人になった時に集中力、持続力、忍耐力、協同力を育み、何よりも自律心を持って生きる智慧を鍛錬することを目的としていることを子どもたちに伝えることができるように、授業を工夫していきたいと願っています。