保護者の方との個人面談でのこと
保護者の方との個人面談でのこと
当塾では、保護者の方との個人面談をとても大切にしています。
子どもたちが家でどのようにふるまっているのか、又、お母さんたちはどう関わっておられるのかをお聞きするのはとても参考になります。
だから、面談時間は2時間ぐらいは普通で、長くなると3時間以上になることもあります。
高3のA君のお母さんはとても教育に熱心な方でした。ですから、テスト前でもお母さんから見るとやる気を出して勉強に取り組まない息子の姿を見ると、ついつい厳しい言葉を言って親子げんかが絶えず、あとでその状況に落ち込む日々だったと言われました。
以前に通っていた塾では毎日と言っていいほど塾に通わせたのに一向に成績が伸びず、塾の個人面談では点数のデータだけで、もっと勉強時間を増やさないとだめだと言われるだけで、余計にA君を責める思いにもなったそうです。
そのようなお話の後、A君のことから話がご自分のお仕事のことになりました。
仕事においてもできないことがあると、とても落ち込んでしまうと話されるので、
「できない自分は認めてもらえないと思っておられませんか」と尋ねました。
するとA君のお母さんは「ええ、そうなんです。」と言われた後、はっとされて
「私、あの子ができないと、自分が認めてもらえないと思ってました」と言われ、ご自分でも驚かれたご様子でした。
それからは、まず彼の気持ちを受けとめようとされ、頭ごなしに言うのではなく彼の気持ちを聞くようにされました。そうすると、親子の間での衝突はほとんどなくなり、何よりもA君の方からお母さんにいろいろ話をしてくれるようになったそうです。
本当に親と子はつながっていることを改めて実感しました。