性格別テスト攻略法-2 今までとは違う自分に挑戦してみる

性格別テスト攻略法-2 今までとは違う自分に挑戦してみる
今回は4つの傾向を持った子どもたちがどのように自分を変えていったらいいのか、身近な所からまとめてみました。
1.「僕はできる」の自信家さん
 このタイプの人は、現実・結果をあるがままに正直にみるということがとても苦手です。だから、返ってきたテストをもう一度やり直してみるとか、授業で習って「あーわかった」と思ったら家で取り組んでみることをほとんどしないと思います。そしてそのことを指摘されると何か自分にケチをつけられているように感じて「大丈夫。わかっているから」と相手にしないことはないでしょうか。このタイプの人は、まず「相手の言うことをよく聞く」心構えを育むことが大切です。
 自分が得意な分野があったとしても他の分野では他の人が優れていることもあります。そのことを認めて数学の図形の問題の解き方など、相手のアドバイスに耳を貸すようにすると短時間で問題が解けるようになります。また、国語の問題で「作者の気持ちはどのようなものでしょうか」というような問題がなかなかわからない人もこのタイプには多く居るのではないでしょうか。自分ではこれだと思っても正解ではなく、どうして不正解がわからないという思いを持ったことがないでしょうか。
 それはあなた(「僕はできる」の自信家さん)が作者の気持ち、意図を「思いやる」ということが苦手だからではないでしょうか。自分の意見も大切ですが、相手がどう思っているのかを察することを日頃の友達関係で実行していると自然に上記なような問題にも強くなると思います。
 このようなことを実行していく中でご本人の可能性である創造力や勉強に対するエネルギーや将来への豊かなヴィジョンが育っていくと思います。
2.「そのうち何とか」の先延ばしやさん
 このタイプの人は、一言で言えば切実感を持ってほしいと思います。でもそれが持てず、テストで悪い点数をとってショックになっても次の日にはケロリとしているのがこのタイプです。そんなタイプの人に私は「あなたが将来しなければならないことが今のままではできなくなってしまう。それはとてももったいない事だ」といつも話しています。今から3年後、5年後の自分の姿をシミュレーションしてみてください。
 計画を立てても三日坊主で続かないのは水準の高い設定をしているからです。まずできそうなことから毎日始めてみることです。そしてできない日があったとしても「持続する」ことを励行してみましょう。
 それから、勉強するときに音楽を聴いたりして、ながら族になっていませんか。よく「音楽を聞いてやったほうが勉強がはかどる」といった声を聞きますが1時間で終了できる課題がその倍の時間がかかり、机の前に座っているので頑張っていると勘違いしていないでしょうか。
 ぜひ、時間を決めて、目覚まし時計をセットして1時間でどれくらいのことができるか試してみてください。「やればできる」から「やるからできる」に気持ちを転換していきましょう。このように「収斂(しゅうれん)」をしていく中でこのタイプの方の可能性である癒しの心やさまざまな違いのある人を包容する智慧が育ち、きっと将来何がしたいのかが少しずつわかってくると思います。
3.「問題が悪い、私のせいじゃない」の不満やさん
 このタイプの人が変わるきっかけは、相手に何かを言われたときに、自分が責められていると感じるのではなく自分にも原因がなかったかなと思うことからです。
 問題のせい、先生のせいと外のせいにしているとき、その瞬間はいいのかもしれませんが、ご本人の気持ちが一番すっきりしないと思います。不満で心がいっぱいになったときこそ「ここで爆発したらもう取り返しがつかない」と思いましょう。
 本当の勇気は自分の足りない所を素直に認めて改善することです。そしてわからない問題があれば、自分から先生や友達に「この問題、わからないから教えて」と一言、「心を開いて」声をかけてみましょう。
 先生も友達も喜んであなたに協力してくれます。それからイライラして「もう、知らん。どうでもいい」といった投げやりな言葉を使うのをやめましょう。「笑顔で優しい言葉を使う」ことを心がけることでみんなと一緒に問題を解いてゆく楽しさを経験することができるはずです。
 そうした中であなたの可能性である責任感や何事に対してもまっすぐな一途さが育まれ、周りの人が信頼してくれるようになります。
4.「自分には無理、できるはずがない」と諦めやさん
 このタイプの人が変わるためには、何よりも「挑戦すること」です。受験が近づくと誰でも不安で逃げたいと思うものです。勉強していてもこんなことをしていていいのかと迷い、集中するエネルギーがどんどん洩れていきます。そのときは「頑張ろう!最後まであきらめないぞ!」と自分を励ましましょう。そして越えられないハードルは来ないことを信じて、志望高が決まっているならやるだけやってみようと心を定めて、学校の面談でも志を率直に先生に伝えることから挑戦してみてください。
 今まで、テストに取り組んでいて、合っているのになぜか自信がなくて他の答えを書いてしまって初めに書いた答えでよかったのにという思いを繰り返してこなかったでしょうか。
 自信を持つとは自分を信じると書きます。その自信を持つためには、具体的に問題集を何冊もするのではなく1冊の問題集を3回ぐらいどの問題も完璧にできるようになるまでやってみることです。
 反復練習ほど目に見えない実力がつき、最後になってかならず成果につながります。そうしていくとあなたの中の可能性である真面目さやひたむきさが願いを現実に変えていく大きな力となっていきます。
 どのタイプの人も、その傾向に気づいて、変わっていこうと今までと違う自分に挑戦し始めていけば、時間は少々かかるかもしれませんが、かならず事態は変わってきます。私は今まで、受験という試練を「大変だけどもう引き受けるしかない。こわいけど逃げずにやってみよう」と心を定めた子どもたちが合格するという結果を幾度も一緒に味わってきました。
 大切なことは一歩踏み出すことです。実行してみることです。あなたにしかできない人生のお仕事があることを絶対に忘れないでくださいね。