2月9日は私立高校入試の日
2月9日は私立高校入試の日です。
中3生にとっては、初めてと言っていいほどの試練ではないでしょうか。この時期、中3生の保護者の方々はさまざまな面で気を使っておられることと思います。
特にテストが近づけば近づくほど塾の中3生も「何か、いらいらする。俺、合格するよな」と事あるごとに話しかけてきます。
この様子では、たぶん家庭でも物に当たったり、お母さんに対してえらそうな言動があったりするかもしれません。
その一人の中3のM子さんは自分の学力より少し上の私立高校を受験します。今まで苦手で後回しにしていた英語の長文問題や数学の図形にも取り組まなければならなくなりました。
でも、こちらから見るとどう考えてもやる気が見えないというか、そればかりか投げやりに見えてしまいます。授業が終わったあとで「ねえ。もしかしてあきらめてる?」とたずねました。
「そんなことないよ。後悔したくないから自分なりにはやっているけど、母さんは私が必死になってやってないと見えるらしくイライラしていて、それが私にもうつってくる」との答えが返ってきました。
「そうか。じゃあ、私からお母さんに本人はがんばっていますよって言おうか」と提案しました。
「えーそんなこと言うと『あの子がそんなにがんばっているなら私ももっと仕事がんばらないと』って母さんが思って精神的に負担になるから言わないで」
とM子さんは真面目に返してくるのです。普段は自分の気持ちを素直に言わない子なのに結構、親に気を使っているんだなあとその時感じました。
で、お母さんがストレスにならないようにこれからはお母さんと少しの時間でも話すとM子さんは決めました。
子どもたちって受験という試練を通して大人になっていく階段を一歩づつ上がっていくのだと思うと共に、子どもも逆に親に気を使っていることを感じました。そう言えば、「俺、いらいらする」と連発していたC君も「合格しないとおかんに申し訳ないから」と殊勝なことを言います。それで、前の日まで面接の練習を何回もしました。
中3生の皆さん、合格を心から祈っています。「先生、合格した!」との満面の笑みを浮かべた一人ひとりと毎年で会うのはとてもうれしいことです。